2022年9月にモトローラより発売のmoto g32。
音楽や動画といったエンタメに特化したミドルレンジスマホとして話題となっている。
とくに「コスパがいい!」という口コミが多く、実際に使ってみてもサウンド周りを中心にその恩恵が強く感じられた。
スマホの使い道はユーザーによって異なるが、音楽・動画・SNS・重くならないゲームがメインであれば、使い勝手のいい1台となりそうだ。


いっぽうで、エンタメと言えども、重いゲームやカメラ性能は対象外。
とにかくハイスペックを求めるユーザーにはおススメできない点も最初に伝えておきたい。

それでは、世間の口コミや評判も踏まえながら、詳しいレビューに入っていこう。
評判はこちらをチェック!
【moto g32】口コミ・評判・レビュー
各ECサイトに寄せられていた約40件分の購入者レビューについて、筆者が実際に使ってみた感想も交えて使用感をまとめていきたい。
尚、moto g32の基本スペックは下記のとおり。
サイズ | 縦約161.7mm×幅73.8mm×厚さ8.49mm |
重さ | 184g |
プロセッサー | Snapdragon™ 680 4G |
メモリ/ストレージ | 4GB/128GB |
外部メディア | microSD 最大1TB対応 |
ディスプレイ | 6.5インチ FHD+ディスプレイ |
リフレッシュレート | 90Hz |
カメラ | 5,000万画素メインカメラ(f/1.8) 800万画素超広角 深度センサー(f/2.2) 200万画素マクロカメラ(f/2.4) 1,600万画素インカメラ(f/2.4) |
オーディオ | ■デュアルステレオスピーカー ■Dolby Atmos対応 ■3.5mmイヤホンジャック |
バッテリー/充電 | 5,000mAh/30WTurboPower™チャージ対応 |
5G | ー |
おサイフケータイ | ー |
①コスパがいい|値段に対するサウンド機能が充実

まずレビューの中で一番よく見かけた「コスパがいい」という評価。
moto g32の本体金額は定価28,800円(税込)と、ミドルレンジスマホの中でも安い部類。
また、Amazonや楽天市場
などのECサイトではすでに値引きされているところも多く、比較的手に入りやすい価格帯と言えるだろう。
またコスパという点で見ると、サウンド周り3つのスペックは価格以上に恩恵がある。
まずは有線イヤホンユーザーにうれしい3.5mmイヤホンジャック

加えて、臨場感ある音を楽しめるDolby Atmos対応。
さらに、本体上部と下部にある2つのステレオスピーカー。
音楽・動画・ビデオ通話においてクリアで聴き取りやすいメリットがあるため、多くのユーザーが重宝するだろう。

実際に音楽や動画を再生してみると、たしかにモノラルスピーカーとは明らかな違いが出る。
たとえばedge 20 FUSIONはモノラルスピーカーだが、音が底面からしか出ず聞き取りづらいシーンがあったりする。
いっぽうのmoto g32は、音が出るのは上部と下部の2か所からだ。
音に幅が生まれ、いかにもスマホの中央から全方向に向かって音が出ているように聞こえるのだ。

こうなるとハマるのはmoto g32のスピーカーだ。
音楽も動画も聴いててワクワクしてくるし、音が聞き取りずらいといったストレスも感じにくい。
コメントでいただいたように、低音(音楽なら”ズンズン”、動画なら声が低い男性の声など)には少し弱く、チャカチャカした感じになりがちだが…
Dolby Atmosの設定で解消できるため、サウンドの評価は非常に高くついている。
尚、価格.comなどのレビューサイトでも
- サラウンド効果が効くため、動画鑑賞程度であれば十分楽しめる
- 音周りが秀逸なので大満足
- 有線は試していないが、Bluetooth接続での音質は良い。
など「音楽プレイヤー」としての評価は満点でないにせよ、そこそこは良かったようだ。
②バッテリー|そこそこ長持ちすると高評価

5,000mAhのバッテリー容量をもつmoto g32。
ブランド全体としても評価されており、数件のマイナス評価もあるものの「バッテリーは長持ち!」とのコメントが目立った。
またmoto g32は、モトローラ独自の充電企画「TurboPower™」にも対応。
実際に時間を測ってみたところ、90分で65%ほど充電ができることが分かった。

およそ2時間ちょっとでフル充電できるのもメリットの1つとなっている。
尚、moto g32にチャージャーは同梱されていないため、別途で購入が必要となる。

③ディスプレイ|見やすさが評価された6.5インチ

こちらも数件の低評価はあったものの、比較的好評だったディスプレイ。
moto g32は6.5インチのフルHD+ディスプレイ。
今流行りの有機ELディスプレイではないが、そこそこ見やすいとポジティブなコメントが多く見受けられた。
また、口コミでさほど触れられていなかったリフレッシュレートは90Hz。
スクロールやゲームもなめらかで目に優しい。
ここはレースゲームのプレイ映像を確認してみてほしい。
圧縮しているので画質は粗いが…なめらかさは参考になると思われる。
④スマホ本体|メリットもデメリットもあるスマホ外観

次に、ディスプレイを除いたスマホ外観としての評価だが、その前にmoto g32のサイズ感を紹介していきたい。
まずスマホ本体は非常に持ちやすく、この点については評価できるポイントだ。
指がさほど長くない筆者が持つと下のようになる。

ちなみに、筆者が現在使用しているedge 20 FUSIONと比較すると…わずかに小さいのが分かる。

幅がせまくて持ちやすく、ポケットにもスムーズに入れられた。

また、小さくなってるだけ画面も見づらいのでは?とネガティブに考えられるが、そこまで大きな差はない。
画面自体はストレスなく眺めることができるので安心だ。

ここで、様々な面で意見が分かれた本体への口コミに入ろう。
「触れるだけでロック解除は楽」については、筆者も同意見。
モトローラの多くのスマホは、電源ボタンが指紋認証ロック解除の役割も果たしている。
電源ボタンをカチッと押し込めばディスプレイのON/OFF。
そして電源ボタンを軽くタッチするだけだと、指紋認証によるロック解除。
最初は慣れるまで少し時間がかかったが、今ではまったく苦労せずに便利に使えている。

また「電磁波がえげつない」といったレビューも見られたが…
筆者はまったく電磁波を感じないことを考えれば、敏感な方はそう感じてしまうということだろう。
ただし、電磁波に敏感なユーザーは一般的に多いとは考えにくい。
よって電磁波についてはあまり気にしなくてもいいと筆者は判断している。
⑤プロセッサー|ゲームにこだわらなければ問題ないスペック

moto g32はQualcomm® Snapdragon™ 680 4Gを搭載。
安値で買えることもあり、「スマホの頭脳」と呼ばれるプロセッサーはそこまでのスペックではなく、とくにグラフィック豊かなゲームには向かない。
その証拠に、moto g32のAntutuスコアは約25万点。
ツムツムやレーシングゲームなどはこなせるが、それこそ『原神』のような激しいアクションゲームとなると難しい。

ちなみにSnapdragon™ 680 4Gは2021年製のプロセッサー。
他メーカーの同格機種に「Xiaomi Redmi Note 11」や「OPPO A76」が挙げられる。
また、筆者が以前使っていた「OPPO A5 2020(Snapdragon™ 665)」と現在使用中の「edge 20 FUSION(Dimensity 800U)」の中間くらいのスペックにあたる。
下記でスマホゲームの検証結果を更新しているので参考にしてほしい
スマホゲーム検証結果(2023/5現在)
- ディズニーツムツム
◎問題なくプレイ確認 - プロ野球スピリッツA
○わずかな処理落ちはあるが問題なくプレイ可能
⇒設定次第で快適にプレイできる - Call Of Duty Mobile
○画質「高」・フレームレート「普通」にてプレイ確認
⇒問題なくプレイを楽しめる
⇒フレームレートをさらに上げるにはg32では力不足か
メモリ4GB/ストレージ128GB microSDは1TB対応
moto g32のメモリは4GB。
ミドルレンジスマホとしては心もとないが、サウンド特化という点で見れば妥当なラインだと思われる。
おそらく音楽なら音楽、動画なら動画とシンプルに使うことを想定してのメモリ4GBだろうから、逆に容量が大きすぎるとコンセプトからブレてしまうのは明白。
2022年くらいからメモリ6GBのスマホの値崩れが少しずつ始まっており、個人的にメモリ4GBはさらに価値が下がっているように感じている。
だが、実際のところはSNSや音楽視聴程度なら4GBでもまったく問題ないだろう。
さて、いっぽうのストレージ128GBは、オフライン再生をするための楽曲保存の容量として十分確保できている。
また別途費用はかかってしまうものの、microSDで最大1TBまで空きを確保できるのも心強い。
ストレージは音楽だけでなく、写真やその他必要なアプリやファイルなどで積み重なっていく。
「気づいたら75%埋まっていた」なんてことも考えられるため、必要ならクラウドサービスも利用しつつmicroSDの活用も検討していただきたい。
⑥初期アプリについて|必要なものだけ揃っていてGood

モトローラは、そのほとんどがSIMフリースマホということもあり、初期で入っているアプリには余計なものが少ないのは筆者も同意だ。
また、1件口コミで入っていた「Motoアクション」
これはモトローラ独自のユーザーインターフェースであり、同ブランドが力を入れている「使いやすさ」を実体験できるアプリ(設定)だ。
詳しくは下記のリンクを参考にしていただきたいが、例えばスマホを2回ふるとライトが点灯するといった具合だ。
画面をタップしたり、スクロールする必要がないため、特定のアクションが起こしやすくなる。
斬新なアプリ!!とまではいかないが、地味に役に立ち、筆者もかなり注目している機能だ。
カメラ性能|そこそこキレイに写るトリプルカメラ

moto g32のカメラは約5,000万画素(f/1.8)メイン+約800万画素超広角(118°) 深度センサー+200万画素マクロで構成。
またインカメラは1,600万画素だ。

ここで、スライダーを左右に動かしながら、実際に撮影した画像を参考にしていただきたい。
モトローラ edge 20 FUSIONと比較してみよう。


ぱっと見た限りでは、そこまで画質に違いはない。
(※注:サイズ縮小につき、どちらも少々画質劣化あり)
カメラ特化のedge 20 FUSIONに負けないクオリティはかなり評価できそうだ。
しかしながら、いっぽうで差が出たのは「色合い」だ。
暖かみがあるedge 20 FUSIONと比べて、moto g32は白っぽさが少々目立ってしまう。


また、光があまり当たらない場所で撮影した画像も、moto g32だと無理やり明るくしようとして不自然な感じになってしまうクセがあった。
下の靴の画像だと、肉眼でみた色合いに近いのはedge 20 FUSIONのほうだ。


というわけで、画質にそこまで大差はなかったものの、「写真として映える」という意味ではカメラ特化のedge 20 FUSIONに軍配が上がる。
ただ、何度も言うようにmoto g32はエンタメ(サウンド)特化のスマホ。
その点や価格を踏まえれば、むしろ口コミのとおり「カメラは高性能」となるだろうし、画質に多大なこだわりがなければ問題ないレベルだと考えられる。
ポートレートモード
いかにもそれっぽく撮影ができる「ポートレートモード」
moto g32にももちろん搭載されている。

他ブランドのスマホに比べると劣るかもしれないが、ボケ感等を含め問題なく撮れる。
超広角モード
超広角モードでの広範囲にわたる撮影も可能。
下図は、同じ場所から撮影した通常モードと超広角モードの比較だ。


マクロモード
間近にあるものを撮影するときはマクロモードが役にたつ。
moto g32はカメラから被写体までの距離4cmまでなら正確な撮影ができる。

ただ、カメラ特化のedge 20 FUSIONでは可能だった「マクロモード+マニュアルフォーカス」は対応していない。
仕方がないところだが、こういった点で差が出てしまうのは覚えておきたい。

エンタメにこだわるユーザーにおすすめの1台

以上、筆者の意見や周りの口コミを頼りに、moto g32について解説をしてきた。
調べれば調べるほど、moto g32はスマホで音楽・動画を流す時間が多いユーザーに向けた機種であり、そしてコスパがいいモデルと言える。
定価28,800円とエントリーモデルに近い部分があるため、部分的には劣るところも出てくるが、音を楽しむ!と割り切って使うことができれば最高の1台となりそうだ。
興味のある方は、ぜひチャレンジしてはいかがだろうか。
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