エクセルで画像の編集をするときに、「えぇ…」と思ってしまうのが
「透明色の指定」です。
(※画像を選択した状態で「書式」→「色」→「透明色の指定」)
半ば文字通り、選択した色を透明化させることができるので
「お、これで余計な背景を透明にできるのか!」と期待してしまいます。
しかし、実際のところはそこまで優秀で便利なものではなく…
こんな感じで、指定した色とまったく同じ色の部分しか透明化ができません。
フリー画像ならうまくいくことが多いのですが、自分で撮った写真なんかだと100%透明化は不可能です…。
う~ん、残念。
といっても、エクセルは「表計算ソフト」ですから高望みはできません。
「なんだ、他に方法がないんじゃ、しょうがないか…」
そんな風に私も諦めかけていました…が!ちょっと視点を変えたら「無駄な背景を削除する方法」が、見つかりました!
手間はかかりますが、ぜひ試してみてください。
windowsアプリの「ペイント」を使用して背景を切り取る
なんてことはありません。
高価なソフトを使わずとも、windowsに標準で入っている「ペイント」と併用することで、画像のムダな部分を透明化させることができます。
まずは「選択」のところから「自由選択」に切り替えます。
マウスポインタの形が変わるので、そうしたら切り取る背景を選択していきます。
今回はこの時計だけを残すようにしたいので、時計のふちに沿って選択。
途中でずれてしまっても、適当なところで一回クリックすれば選択した線は消えます。

時計のふちをなぞる
後ほどまとめていくのですが、この作業はかなり手間だし面倒です。
集中してなぞってても、うっかり右クリックなんて押してしまうと…
今までの集中が水の泡になってしまうほど、効率性は最悪です。
途中で「あ、やばい!」と思ったら、↓こんな風にして背景を選択するほうに切り替えます。
ぐるっと1週して、スタート地点と結ぶようにして…
マウスを離すと選択された状態になるので、左上の「切り取り」をクリックします。
そうすると、このように背景の一部が切り取られて、その部分が白くなりました。
この要領で、時計以外を消していきます(今回はけっこうブレました…)。

ひとまずOK!
背景が消えたのを確認して、「ファイル」から「名前をつけて保存」で、任意の場所に保存します。
これでペイントの部分は終了です。
エクセルにいきましょう。
エクセル上で背景を透明化する
ここまでくればほぼ完成です!
まずはシート上に、先ほど背景を切り抜いた時計の画像を置きます。
このままだと、白の背景が残ったまま。
ここで、これまであまり期待できなかった「透明色の指定」をしてみると…
どうでしょう?見事に時計以外の部分がきれいになくなりましたね。
ひとまずはこれで完成です。
ペイントで背景の切り取りをすることのデメリットはもちろんある
比較的容易(?)に画像の背景を消すことに成功しました。
しかし、やっぱり気になるところや有料ソフトに比べて劣る部分もあるので、そこを整理しておきます。
デメリット:キレイに背景を消すことができない
ペイント上だと、ほぼ手動で背景の切り抜きを行わなくてはいけません。
そうすると、私の時計画像と同じように雑な仕上がりになってしまうのです…。
ズーム機能で細かく、そして集中すればそれなりにキレイにもできますが、その分時間も消費しますのでじっくりできる環境が必要になりそうです。
このような”ペンタブレット”があれば、いくらか線は引きやすくなるような気もしますね。
背景を除いた画像に「白色」が含まれていると、そこも透明になる
これ、意外と盲点です。
ペイントで背景を消すと、その部分はまず「白」になります。
正確には「#ffffff」というコードの色。
そこからエクセルに画像を貼りつけて、透明化させるわけですが…
透明化させる部分は、その背景を切り取った後の「#ffffff」です。
故にエクセルの「透明色の指定」は、”選択した色と同じ色をすべて透明化する”ために、
今回で言えば、時計そのものにも「#ffffff」の部分があれば、そこが透明になってしまうわけです。
幸い、画像内の時計には「#ffffff」が存在していなかったので(似ている色がありますが、PC上で#ffffffと見られていない)無傷でしたが…
加工しようとしている画像の残したい部分に「#ffffff」が多数入っていた場合は、残念な結果になってしまうというデメリットがあるのです…。
以上、デメリット2つを説明しました。
まとめ:クオリティは低くても背景を消したい場合はおすすめ
エクセルとペイントの2つを使用して「画像の背景を透明化する」方法をお伝えしました。
- ちょっとくらいいびつでもいいから、背景を消したい!
- 画像加工の有料ソフトは購入できる状況ではない
- エクセルでチラシやポスターを作るようになってるけど、精度を少し上げたい
そんな場合には、ぜひ今回のテクニックを試してみてはいかがでしょうか。
多少なりとも、集中力や根気強さが必要になってくるのは否めませんが…
その分のリターンはあると思いますので、ぜひどうぞ。
今回はこれで以上です。
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